前回コラム №12 で建築部材の躯体は大きく3つの素地(金属系、無機質系、木質系)に分類され、素地そのままで塗装しないケースと塗装するケースがある。とお伝えしました。
金属系素地では表面処理されたメッキや鋼板、無機質系素地ではブロック塀やパーティクルボード等は塗装しないケースが多いと思います。
色を変更したい、防錆効果をUPしたい、抗菌性能を持たせたい等、素地に対して塗料の機能(美観・保護・特殊機能)を付与させることを目的に新設時の素地に塗装を行うケースが大半です。
それでは新設の素地面に塗装する際の注意点は何でしょうか?
金属系素地、無機質系(セメント系)素地、木質系素地 それぞれの素地の特性を考えてみます。
- 金属系素地・・・一般的に表面は緻密、含水なし、吸い込みなし、ほぼ変形しない、腐食する。
- セメント系素材・・・一般的に表面は多孔質、含水少ない、吸い込みあり、ほぼ変形しない、腐食しない。
- 木質系素材・・・一般的に表面は繊維質、含水あり、吸い込みあり、変形する、腐食する。
さて一番塗りにくそうな素材は何でしょう?
筆者は一番目が木質系、二番目が金属系、三番目がセメント系と考えます。
「塗りにくそう」というのは「塗っても剥がれそう」ということ。
剥がれないように、あるいは塗料の密着性を上げるために行う工程が「素地調整」になります。