これまでのコラムで当社のメイン事業と現場での安全活動について紹介してきました。
今回のコラムから、塗料と塗装 について(わかる範囲で)お伝えしたいと思います。
当社は藤倉化成という化学品メーカーの子会社になります。親会社の塗料を製造する工場と塗料販売、塗装工事の施工管理を生業としております。従って、塗料の研究開発における最新のうんちくまでは持ち合わせておりません。お伝えできることは、塗料の製造・販売・施工に長年携わってきた立場から塗料の変遷と良し悪しについてになります。
ひと昔まえの時代は、塗料は一般的にペンキ(本来はペンキは塗料の一品種なのですが・・)と呼ばれていました。
塗料を希釈剤(シンナー)で溶かして使うものが主流で、溶剤のにおいがするのが普通でした。そして塗料と希釈剤が組み合わされて販売されていました。
速乾性の塗料がたくさんあって、すぐに乾燥し仕上がりが早く、外観もよく使い勝手がよいと言われていました。
安全性や環境に対する配慮が注目され始め、VOC規制、TXフリー塗料、シックハウス対策(注1)等で今では弱溶剤系塗料や水系塗料が主流となりました。
昨今、SNSやインターネットの普及で塗料に関する情報は業界関係者以外の一般の方々も容易に入手することが可能になりました。わかりやすく解説したサイト等もありますが、まだまだ塗料と塗装は複雑で難解なものではないでしょうか。
例えば、住宅用塗料と言っても、壁用・屋根用・金属部用、上塗り・下塗り、水系・溶剤系、強溶剤・弱溶剤、一液・二液、既調合品・希釈剤品、エポキシ・アクリル・ウレタン・シリコン・ラジカル・フッ素・無機 ・・・
何がなんだか??? といったところです。
難解そうな材料を使って、なぜ塗装するのでしょうか?
一般に言われているのが、塗料には美観・保護・特殊機能があるためです。 住宅の外観を良くし、塗装することによって建て替えよりも安価に建物の躯体を保護し、かつ塗膜の特殊機能により更なる効果「防汚、断熱、抗菌分解など」が期待できるためです。
さて今回はここまでです。
次回も引き続き塗料についてお話します。
次回も引き続き塗料についてお話します。
注1: VOC:揮発性有機化合物で常温常圧で大気中に容易に揮発する有機化合物の相称、強溶剤シンナー等が該当。
TXフリー:有機溶剤中毒予防規則に記載されたトルエン、キシレン、を一切使用しない材料のこと
シックハウス:住宅建材の内装材、塗料、接着剤、等に含まれる化学物質が原因される健康被害